投稿日 : 2017/04/17 2:28:28
旧ファミコンをステレオAV化してみよう
今回はぜんぜんプログラムと違うけど、まとめるのに都合がいいのでこちらの方に記事をまとめてみました。

新宿に中古のファミコンカセットをゲット出来るゲーセンがあり、そこでかなりの量のカセットをゲットしたのですが、ファミコン互換機では動かないソフトが何本かあったので、腹いせに勢いでRF出力しかない旧型のファミコン本体をジャンクで購入しました。

かなり昔にファミコンAV化の改造を特集していた某雑誌を参考に、一度AV化をしたことがあったのと、今ならネットに情報がたくさんあるので改造方法を調べるのもそんなに困らないということと、RF仕様の方が安く手に入るということもあり、迷わずこの旧型をゲットしてきました。

なお、今回も単にAV化するだけではつまらないので、現代版としてさらに以下の点を重要視してみました。
 ①FCのボディには一切穴などは空けず、見た目は何も改造されていないようにする
 ②サラウンドチップを使いモノラルの音声をステレオで出力出来るようにする
 ③昔改造した時には情報が無かった映像の縦縞問題の回避(簡易版)も行う
 ④電源回路を見直すことで、セーブデータが消えないようにリセットボタンを押しながら電源を切る必要を無くす
 ⑤基板をモジュール化してピンヘッダ、ピンソケットによる接続にする

これらを踏まえて今回行ったのは、RFモジュール基板をごっそり取り替えてしまうという方法です。
これによりRFモジュール基板の改造はしないので、縦縞問題の画質改善の改造を行わないのであれば、あとで完全にファミコンを元に戻すことも可能です。

改造後のファミコン


少し黄ばんでいるのは愛嬌として、見た目は何も改造されていないように見えると思います。

そして後ろ側がどうなっているかというと・・・

ここでは4極のミニジャックを使うことで、ステレオAV端子として出力できるようになっています。

ちなみにここに使われる4極のAVケーブルは、よくポータブルDVDプレイヤーなどで採用されているので、ケーブルを持っている人はそれを流用することも出来ます。またケーブル自体はアキバのパーツ店やアマゾンなどの通販でも買えるものなので、意外と一般的なケーブルだったりします。

※4極端子はどこに何を割り当てるかは厳密には決まっていないようなので、使用するケーブルをテスターで確認しておく必要があります


ちなみに写真には2個スイッチがありますが、実は今回このスイッチも使えるように回路を組んでみました。

まず「TV⇔GAME」については単純にACアダプターの通電を確認するLEDを光らせるかどうかに使われています。
「CH1⇔CH2」に関してはサウンドのモノラル(1ch)とサラウンド(2ch)の切り替えに使用しました。
本来は電波の1chと2chの切り替えを行うものですが、ここではサウンドの1chか2chの切り替えを行うといった洒落た使い方をしています。

以下のようにアダプターを挿すと超高輝度のピンクLEDが光りますが、まぶし過ぎてウザイ場合は「TV⇔GAME」のスイッチでOFFに出来ます。


ついでにファミコンの電源を入れると、以下のようにこれまた超高輝度の緑色LEDが光ります。

写真だとなんかいい感じのグラデーションになっていますが、実際にはピンクと緑のLEDが別々に光っているだけですw

そして以下は今回作成した基板の完成写真です。

配線は全てピンソケットを使っているので、ファミコンから取り外すのも簡単です。


ゲーム画面はこんな感じ。


簡易版のノイズ対策をした状態ですが、AV化で目立つ縦線がかなり減ってると思います。


使用したのはソニーの43インチの4Kテレビ。
ファミコンをまさか4Kに映す時代が来るとはwww


そしてお待ちかね(?)のステレオサラウンド化により、どれだけ音に変化があるのかというサンプル。
比較しやすいようにモノラル版とステレオ版を用意してみました。

タイトル モノラル ステレオ
星のカービィ 夢の泉の物語(タイトル画面) kirby_1ch.mp3 kirby_2ch.mp3
ドラゴンクエストI(タイトル画面) dq1_1ch.mp3 dq1_2ch.mp3
ドラゴンクエストI(名前入力画面) dq1_name_1ch.mp3 dq1_name_2ch.mp3
ドラゴンクエストIV(タイトル画面) dq4_1ch.mp3 dq4_2ch.mp3

※右クリックでDL出来ます


おおむね全体的に広がりを感じるけど、まれに何だか音が割れているように聞こえることがあるので、そういう時はモノラルに戻すといいかもしれません。

ファミコンの回路図とスイッチの問題

世の中には面白いすごい人がいるもので、ファミコンの基板から逆に回路図を書き起こす人がいますが、今回はその回路図がいろいろと参考になりました。

HVC-CPU-05の回路図
http://green.ap.teacup.com/applet/junker/msgcate21/archive?b=4
※こちらからPDFファイルがDL出来ます

実はこの回路図を見てスイッチがおかしな場所に付いているのに気づきました。


この回路はレギュレータ「7805」で安定化された5Vを、ON/OFFしているだけで特に問題無いように見えます。
スイッチを入れれば右下のコネクタを経由してメイン基板へ電気が流れるわけですが、実はこのスイッチが一番の問題だったりします。

このスイッチは物理的なスイッチであり、スイッチのON/OFF時にマイクロ秒レベルでON/OFFが連続で発生することがあります。
これは小学生のころに定規を机の端に固定し、弾くとビヨヨヨヨーンと水平になるまで上下に振動するのを経験したことがあるかもしれませんが、実はこのような現象がスイッチ内部でも発生します。

ちなみにこのようにON/OFFを繰り返す現象をチャタリングと言います。

CPUは電源が投入されるとリセット動作を行いますが、この時にCPU内のレジスタを初期化したりワークRAMを初期化したり、またカセット内にアクセスしてROMの容量や種類を確認したりしています。
リセット処理が終わると特定のROM番地からプログラムが読み出され、最後にようやくゲームが起動します。

リセット処理は通常マイクロ秒からミリ秒程度かかるものですが、電源を切る際にもしカセットアクセス中にたまたまセーブデータのあるアドレスを書き込み状態にしていて、その状態で電源をOFFにした時にチャタリングが発生して一瞬ONとなり、その時にメインRAMではなくカセット内のSRAMのクリアを行ってしまうことで、セーブデータが消失してしまうわけです。

この対策としてリセットを押しながら電源を切ることで、SRAMのアクセス状態を確実に無くしてから電源を切っていたわけです。
※スイッチがOFFでも基板上には一部まだ電気が残っているため、その部分の状態が残ったままとなります

単純に考えれば初期のころはバックアップ機能を想定していなかったため、このような設計になってしまっていたのだと思われますが、今回はこれを踏まえてスイッチの位置をDCジャックの直後、つまりレギュレーターの前に持ってくることにしました。
これにより電源投入時にチャタリングが発生してもコンデンサがある程度充電されるまでは5Vは出力されず、また電源を切る時はコンデンサの放電が緩やかに行われるため、チャタリングが発生しても急激なON/OFFは起こらなくなります。

回路図

以下は今回作成した回路図です。

ちなみに自分は回路図を書くソフトとかは知らないので、上記のファミコンの回路図をベースにフォトショで作成しました。

※クリックで拡大

これは5Vの安定化電源回路とサウンドのステレオサラウンド化、そしてビデオアンプの3つを並べただけの単純な回路です。

なお、上記回路の紫色のコンデンサの容量についてですが、リファレンスでは0.027μFが指定されていましたが、アキバのパーツ屋には売っていなかったため代替品として0.022μFに変更しました。
ブレッドボードにてコンデンサを適当に変えてみましたが、極端に値が異なるものを使っても実質音質の違いがまったく分からなかったため、おそらくこれで問題無いと思います。

また紫色の抵抗についてですが、本来はここに抵抗を入れる必要はありませんが、その先で使用しているスイッチの物理的仕様の問題により、動作中にスイッチを操作すると一時的に5VとGNDがショートすることが判明したためで、切り替え時に一瞬スイッチがショートしたとしても、抵抗を通すことで直接5VとGNDがショートしてしまうのを防ぐようになっています。
なお、このためSW1に接続されているコンデンサに溜まるまでの時間が少し延びてしまうため、サラウンドに切り替わるまでの時間が少し遅れますが、それでも1秒もかからなかったので、実用上あまり気にする必要はありません。

ちなみにサラウンドICのNJM2701Dですが、このICはSW1とSW2のON/OFFの組み合わせにより入力をそのままスルーするか、モノラルをサラウンド化するか、またはステレオをサラウンド化するかを選べますが、ここではモノラルかサラウンドかのみの切り替えでよいため、SW2は常にONに設定しています。
※データシートはこちら

モノラル時は上記の回路図の通り左右にどちらも同じ音を入力しているため、これをスルーさせることで実質モノラル出力としています。
サラウンド時はRchの入力は無視されるため、そのままLchの音がサラウンド化されます。

部品リスト

今回作成したAVユニットは元から付いているRFユニットと同じサイズで作成します。
ただし、プリント基板を作るという面倒なことはしたくないので、ここでは万能基板を使うことにします。

万能基板をカットするには普通のカッターの他に、プラスチック用のカッター、通称プラカッターがあると便利です。
※プラカッターの使い方は検索すればいろいろ出てきます

また基板に穴を開けるためにドリルが必要です。
用途 サイズ
基板取り付け穴 3.0~3.5φ
基板固定穴 2.0~2.5φ
DCジャック取り付け穴(拡張用) 1.5φ
※詳しくは製作手順を参考

以下は今回の改造に使用した部品の一覧です。
番号 購入店舗 部品名 型番 使用数 価格
1 秋月電子 片面ガラス・ユニバーサル基板 Bタイプ(95x72mm) めっき仕上げ 1 150
2 5V1.5A 三端子レギュレータ(1Aのものでも可) L7805CV-DG 1 30
3 ヒートシンク(ピンは抜くかカットする) 25x24x17mm 1 50
4 サラウンドIC NJM2701D 1 150
5 ICソケット ICソケット (14P) (10個入)/※丸ピンICソケット (14P)でも可 1 100
6 トランジスタ 2SC1815Y 10個入 1 80
トランジスタ(縦縞ノイズ軽減用) 2SA1015Y 10個入 1 100
7 電源LED(好きなもの) 超高輝度5mm緑色LED OSG58A5111A (10個入) 1 200
8 通電LED(好きなもの) 超高輝度5mmピンク色LED OSK54K5111A (10個入) 1 250
9 100Ω抵抗(電源LED/5V電圧用) 1/6W 100Ω 100本入 1 100
10 470Ω抵抗(通電LED/10V電圧用) 1/6W 470Ω 100本入 1 100
11 47Ω抵抗 1/6W 47Ω 100本入 1 100
12 10KΩ抵抗 1/6W 10KΩ 100本入 1 100
13 可変抵抗(基板用/何も変わらないので100Ω直結でもOK) 半固定ボリューム 100Ω [101] 1 50
14 電解コンデンサ 1μF 1 10
15 電解コンデンサ 10μF 2 10
16 オーディオ用電解コンデンサ 10μF 50V 85℃ ニチコンFG 3 10
17 オーディオ用電解コンデンサ 470μF 25V 85℃ ニチコンFG 1 60
18 OS-CON 470μF 16V 105℃ 1 90
19 OS-CON 1000μF 16V 105℃ 1 130
20 セラミックコンデンサ 0.1μF 10個入 2 100
21 フィルムコンデンサ(472) 0.0047μF(4700pF) ルビコンF2D 1 10
22 フィルムコンデンサ(223) 0.022μF ルビコンF2D 1 10
23 AV端子用ピンソケット(4pin) 分割ロングピンソケット 1x42 1 80
24 SW用ピンソケット(2pin) 1
25 メイン基板接続用ピンソケット(7pin) 1
26 AV端子グラつき防止用(3pin)/足は切る 1
27 AV端子用ピンヘッダ(4pin) ピンヘッダ 1×40 1 35
28 SW用ピンヘッダ(2pin) 1
29 メイン基板接続用ピンヘッダ(7pin) 1
30 AV端子グラつき防止用L型ピンヘッダ(3pin)/部品の足で代用可 ピンヘッダ (オスL型) 1×40 (40P) 1 50
31 DCジャック 2.1mm標準DCジャック(4A) 1 30
32 3.5mm 4極ジャック 3.5mm4極ミニジャック(4極パネル用) MJ-064H パネル取付用 1 70
33 マルツパーツ 横スライドスイッチ 2.54mmピッチ端子形スライドスイッチ ON-ON【SS12SDHⅡ】 2 67
34 4極AVケーブル AVケーブル3RCA/3.5mmプラグ4極1.5m【Q300/1.5M】 1 462
35 Amazon ミリネジ M3/長さ5~8mm/PC用のDVDドライブに使うネジ 1 151

店舗で売っている抵抗などはバラではなく100本単位だったりするため、手持ちのジャンク基板から取り外したものを流用するのも手です。
また抵抗やコンデンサはアマゾンでいろいろな容量の詰め合わせとして売っているので、こういうのを買っておくとあとで実験などに使えるので便利です。
※以前秋月でフィルムコンデンサのいろいろな容量をたくさん買ったんだけど、レジで数えるのにものすごく大変だったので、
 初心者向けに抵抗とか電解コンデンサ、フィルムコンデンサとかの詰め合わせがあればいいなぁとか思ったり。
 ちなみに最近秋月のHPにその部品が店舗のどの位置にあるのかが書かれるようになってました。(ページ内の店舗情報をクリック)


以下はAVユニットに使用するパーツをまとめたものです。

※万能基板はカット&穴空け済み
※L型ピンヘッダや2SA1015など抜けているものもあります

RFユニットの容積

RFユニットが入る容積を測ってみたところ、以下のようなサイズになっていました。




このことから製作する基板サイズは「W90×H50×D23mm」以内となります。

製作手順①「万能基板の加工」

まずは万能基板を指定のサイズにカットします。

なお基板のカットのしやすさを考えて、ここでは穴のある部分をカットします。
これによりRFモジュールのサイズと若干変わってしまいますが、ファミコン側は若干余裕があるので問題無く取り付けが出来ます。

ちなみにここではガラス基板を使用していますが、これは通常のベーク基板(紙フェノール)と比べて強度が高く、また歪みにくいという利点があります。

基板は以下の部分をカットしてください。

ちなみにこのガラス基板はベーク基盤と違ってパキッとは割れません。
ある程度プラカッターでキズを付けたらペンチで挟んで徐々に折っていきます。
折る時はガラス基板特有のメリメリといった感じで割れていきます。

またガラス基板の切り口はかなり固くて痛いので、適当にヤスリで削っておくと良いと思います。
カットすると以下のような感じになります。



次に基板に穴を開けます。
なお基板のサイズが若干変わっているため、ここでは以下の位置に指定サイズの穴を開けます。


実はこの穴あけが最初の難関です。

よく見ると基板の穴より若干ずれた場所に穴を開ける必要があるため、通常は穴がズレないようにボール盤を使うのが一番ですが、もしボール盤を持っていない場合はなるべくズレないように慎重に穴を開ける必要があります。
なお、最終的にファミコン本体に基板が取り付けられればよいので、穴は少しくらい大きくなっても問題はありません。
だいたい基準値より0.5φくらいなら穴を大きくしても大丈夫です。

以下は穴の位置を補正するため穴が少し大きくなってしまった基板ですが、うまくファミコン本体に取り付け出来ました。



次にDCジャック用の穴を広げます。
部品表のDCジャックは基板用ではありますが、実際には万能基板の穴のサイズには入らないためドリルを使って穴を広げておきます。

穴の位置は以下の場所で、ここでは1.5φのドリルの刃を使います。

穴を開けたらDCジャックを挿してみて、正しく固定出来るか確認しておきましょう。
なお、穴を広げると同時に銅箔が剥がれてしまいますが、DCジャックを取り付ける際に隣の銅箔や配線材に固定するので問題はありません。

以下は加工後の基板の参考です。

裏面


表面

製作手順②「部品の半田付け」

基板が出来たらあとはひたすら部品を半田付けしていきます。

以下は基板の表面から見た部品図です。



製作時の注意点は以下の通りです。

レギュレータの取り付け
放熱板は横に倒して使用します。
このため先に放熱板に付いているピンを抜くかカットしてください。

またレギュレータは基板に半田付けする前に放熱板に固定してください。
なお、レギュレータの足は画像を参考に90度手前に折り曲げておきます。

※基板上ではラベル面が下になります


通電LEDの足の形
アダプターの接続時に光るLED(ピンク)はDCジャック側に向けますが、この基板ではLEDを横にする分の領域が足りません。
このため、ここではLEDの足を以下のように折り曲げて取り付けています。


なお、後ろに向けたのはDCジャックが光れば挿したことが分かりやすいかなと思っただけで、
特に後ろに向けたくない場合は、そのまま上向きで取り付けてしまってもかまいません。


ICソケットの使用
ICやトランジスタは熱を加えすぎると破損する恐れがあるので、サラウンドICの「NJM2701D」は直接基板に半田付けはせずにICソケットを使用してください。
なお、半田付けに自信があるのであれば直接取り付けても問題はありません。


ピンソケット
右上の電源スイッチ(2pin)や左下のAV出力端子(4pin)、右下のメイン基板との接続(7pin)は直接ケーブルを半田付けするのではなくピンソケットを使用します。
以下のように、使用するピンの数に合わせてカットして取り付けてください。



AV端子固定用L型ピンヘッダとピンソケットの取り付け
AV端子をファミコン本体に取り付けた場合、そのままでは上下に隙間があるため、AVケーブルの抜き差し時に外れてしまうことがあります。


このため基板上にL型ピンヘッダを半田付けしておき、これにピンソケットを取り付けて段差を作っておくことで、AVユニットをネジ止めした時にAV端子が押さえつけられて固定されます。

まず画像を参考に3ピン分のL型ピンヘッダを半田付けします。

※L型ピンヘッダが無い場合は抵抗などのパーツの足を使って代用してください(最初はまっすぐの状態で取り付けてからあとで折り曲げるとよい)

次にピンソケットを3pin分用意し足をカットします。


最後にこのL型ピンヘッダにかぶせます。


これでAVユニットをネジ止めした時に、AV端子のナット部分を押し付ける形となるため外れにくくなります。

ビデオ出力用可変抵抗
100Ωの可変抵抗はビデオ出力時の明るさ調整用です。
ただ自宅のテレビでは回しても特に映像に変化は無かったので、基本的に一番最低値(左回り)にしておき、必要なら徐々に右に回して調整しましょう。
または、直接100Ω抵抗を取り付けてしまっても問題無いと思います。

製作手順③「配線」

部品の半田付けが終わったら裏面の配線を行います。
配線はスズメッキ線や抵抗などの余った足を使います。

製作手順④「ケーブルの加工」

今回製作するAVユニットはスイッチやメイン基板、AV端子との接続にピンによる接続を行います。
まずはピンヘッダをカットして用意します。


上の7ピンはメイン基板からのケーブルに取り付けます。


下の2ピンはスイッチケーブルに取り付けます。


そして真ん中の4ピンはAV端子のケーブル用です。
AV端子用のケーブルはまず10cmほどのケーブルを4本作り、片方にAV端子、もう片方にこの4pinのピンヘッダを取り付けます。

なお、今回使用するAVケーブルのジャック側は以下のアサインになっています。

※このAVジャックは1箇所だけ金色になっているのでこれを目印にしてください

これに合わせてケーブルを作成します。

ピンヘッダの並びは基板上のピンソケットと同じく「G」「V」「L」「R」の順にします。
※使用するAVケーブルの配線が異なる場合はこの部分で調整してください


これらをファミコンに取り付けて実際にファミコンを起動させてみましょう。
画質改善用の改造を行わないのであれば実はこれで完成です。

製作手順⑤「画質の改善」

上記の改造でAV化は完了ですが、このままでは画面にかなり濃い縦線のノイズが見えます。
このノイズは実はRF出力だった時も出ていたもので、当時はそもそも画質が悪かったので気づかなかったのですが、AV化を行うとそのノイズがはっきりと見えるようになります。

一般的な改善方法としては、PPU(Picture Processing Unit)「RP2C02」のビデオ出力端子(21pin)を、ノイズ源となっている基板を介さず直接トランジスタに接続します。
なお、ロットによってメイン基板のパターンが異なるようで、ネットにあった基板の画像と自分の基板とでパターンが異なっていました。

ただし、行うことはPPUのビデオ出力ピンをカットして浮き上がらせるか、ピン自体を基板から引っこ抜くだけなので、どちらの基板でもやり方は一緒です。
今回は半田吸い取り線を駆使してピンの半田を取り、千枚通しのような細いドライバーを使って足が折れないよう、クイクイっと穴から抜きました。


これに元から付いていた2SA937を外し、別途用意した2SA1015を取り付けました。
ちなみに半田付けする箇所は以下の3つだけです。(要は21pinをトランジスタのベースに直接繋ぐだけ)

なお、トランジスタは横にしないとイジェクト用のプラスチックに当たってしまうので、取り付ける際はこのあたりに気をつけてください。
また元から付いていた2SA937は大事に取っておいてください。

これともう1つですが、通常ICの電源ラインの直近には0.1μFのセラミックコンデンサを付けるのが定石なので、念のためメイン基板の裏側に直接PPUのVCCとGNDにコンデンサを取り付けてみました。

※養生テープはコンデンサの足が基板の半田とショートしないように貼り付けたものです

たぶん何も変わっていない可能性が高いですが、細かな電源ノイズはこれで抑えられると思います。

最後に

この記事を参考にファミコンを改造し、もし壊れてしまっても責任は負えません。
ただ、今ならジャンク屋にいけば今回の改造に使用したパーツ代より安く買えると思うので、あまり怖がらず軽く流す感じで改造をしてみるとよいと思います。

昔のソフトもそうですが、最近発売された「キラキラスターナイトDX」や「8BIT MUSIC POWER FINAL」などもサラウンド化で新鮮に聞こえると思うので、いろいろ楽しめると思います。

それと今更ですが、FC付属のACアダプターを使用するとレギュレーターがかなり熱くなります。
現代の低消費チップとは異なり昔のチップは普通に電気を食うので、消費電力が4W(0.8A)とかなり高く設定されています。
当時スイッチングアダプターというものがそもそもあったのか、またはあるけど高価だったのかは分かりませんが、これを9V 1A程度のスイッチングアダプターに変えることで発熱を抑えることが出来ると思います。
なお、この場合はアダプターのプラグの極性が異なるため、DCジャックの配線が変更となるので注意してください。
※FCのアダプターはトランス式のため、負荷を繋がず直接テスターで測ると13V以上の電圧を出しています

ちなみに最初からスイッチングアダプターを使うのであれば、レギュレーターを通さず5V出力のアダプターを直接接続するというのが一番手っ取り早いと思います。
こうすることで基板もかなりすっきりさせることが出来ると思います。

1.名無し 投稿日:2017/11/05 21:44:11
全く同じ事を構想していたので助かりました。参考にさせて頂きます。
2.たかさん 投稿日:2018/11/24 13:05:17
こんにちは。ツインファミコンのステレオ化改造を検索していて、この場所にたどりつきました。この例はファミコンのRFを置き換える形ですが、ツインファミコンにオーディオ部分のみを応用するには、どのようにしたらいいのでしょうか?
3.たかさん 投稿日:2018/11/24 13:07:04
電子工作の知識があまりなく、回路図だけだと接続がわからないため、部品配置と裏の配線もわかると嬉しいです。よかったらお答えいただけたら幸いです。
4.管理人 投稿日:2018/11/25 6:09:40
ツインファミコンは使ったことが無いのですが、どうやら元々モノラルオーディオ出力があるようなので、特にサラウンド回路を内蔵する必要はなく、外部でサラウンド機器に接続する方法を取った方が早いと思います。ただ市販のサラウンド機器というのはもう時代的に売っていないようなので、いずれにせよ自分で作るしか無さそうです。(2005年頃であれば2000円くらいでキットが買えたようですが、今は生産中止になっています)
5.管理人 投稿日:2018/11/25 6:12:12
ということで、汎用的に使えるようにこの記事の回路からサラウンド部分だけを抜き出してみた基板図です。(表)http://www.charatsoft.com/upload/20181125_njm2701d_front.png (裏)http://www.charatsoft.com/upload/20181125_njm2701d_back.png こちらの基板は秋月で売っている一番小さい基板にしてみました。また各パーツは基本的に記事にあるものを使用してください。(0.027μFのコンデンサは秋月で扱っていないため0.022μFで代用可能です。またセラミックコンデンサは一般的な電源ノイズ低減用に入れましたが、無くても問題は無いと思います。)
6.管理人 投稿日:2018/11/25 6:12:44
基本的に、ICの仕様書にあるリファレンス回路をそのまま基板上に実装しただけなので、仕様書と基板の配線を確認しながら制作してみるとよいかと思います。(こちらで実際に基板を作って試したわけではないので、間違っている可能性があります)
7.管理人 投稿日:2018/11/25 6:13:07
ちなみにこの回路では別途アダプターが必要となります。アンペア数は500mAもあれば十分だと思われますが、ファミコンの純正アダプターとは極性が逆になっているので気を付けてください。(現在一般的に使用されるセンタープラスにしたので、外付けHDD用のアダプターなどが利用可能です) また、ケースに組み込む場合は基板用のDCジャックではなくケース取付用のものにするなど、最終的に作りたいものに合わせて選んで下さい。例えばRCAジャックもケース直付け型にしたり、もしくは市販の2mくらいのオーディオケーブルをちょん切って、直接取り付けてしまうという方法もあります。
8.たかさん 投稿日:2018/11/25 11:18:44
細かくご教授いただきありがとうございます!ファミコンやツインファミコンが数台あるのですが、RF接続ができるブラウン管テレビや液晶テレビも時間がたてば、いずれ故障してしまうため、凡庸性をもたせたかったため色々情報をさがしていました。時間をみながら作製してみようと思います。ありがとうございました!
9.たかさん 投稿日:2018/11/25 11:23:08
ちなみに、紹介していただいた回路図だとアダプターが別に必要ですが、借りにファミコンやツインファミコンに内蔵させる場合は、電源をどこから取れば良いでしょうか?
10.たかさん 投稿日:2018/11/25 11:35:17
ちなみに、紹介していただいた回路図だとアダプターが別に必要ですが、借りにファミコンやツインファミコンに内蔵させる場合は、電源をどこから取れば良いでしょうか?
11.たかさん 投稿日:2018/11/25 11:51:20
ちなみに、紹介していただいた回路図だとアダプターが別に必要ですが、借りにファミコンやツインファミコンに内蔵させる場合は、電源をどこから取れば良いでしょうか?
12.たかさん 投稿日:2018/11/25 12:02:27
ちなみに、紹介していただいた回路図だとアダプターが別に必要ですが、借りにファミコンやツインファミコンに内蔵させる場合は、電源をどこから取れば良いでしょうか?
13.名無し 投稿日:2018/11/25 23:17:43
何この人怖っ・・・
14.たかさん 投稿日:2018/11/25 23:58:09
すみません。PCの調子が悪く、何度も同じ投稿してしまったみたいで。
15.管理人 投稿日:2018/11/26 0:03:34
一応フォローしときますと、コメント投降後にこのページが表示されたあとで画面の更新を行うと、仕様上以前の投稿が再送信されてしまいます。(特にスマホだと確認なく再送信される可能性が高いです) この場合はもう一度トップページなどから入りなおせば問題ありません。(手抜きPHPなのでクッションページなどは作ってませんw)
16.管理人 投稿日:2018/11/26 0:04:25
とりあえず、旧ファミコンについては上の記事で赤線が+、青線を-で表現しているので、そちらを参考にしてください。ツインファミコンについては、申し訳ないですが本体を持っていないので中身はまったく分かりませんので、他のツインファミコンを分解しているサイトなどを探してください。なお内蔵ではなく外部のままでよいのであれば、ツインファミコンのアダプターを分岐させるという方法があります。DCジャック1個とDCプラグ2個で汎用の二股ケーブルを作れば、アダプター1個で動作させることが可能だと思います。ただしその場合は今回の基板は極性が逆なので、その場合は片方だけ逆にする必要があります。
17.たかさん 投稿日:2018/11/26 1:11:50
ありがとうございます。早速部品を注文しましたので、時間をみながらチャレンジしてみます!
18.たかさん 投稿日:2018/11/30 15:11:16
こんにちは。まずはファミコンAV化基盤を作製してみましたが、何処かおかしいのか、ICを差すと緑LEDが消えてしまうんですよね。何処か配線を間違えたかショートしてるんですかね?……
19.管理人 投稿日:2018/11/30 16:09:44
まずはICの向きは合っていますでしょうか?またテスターをお持ちでしたら、ICを挿す前と挿した後で回路図の赤と青の線の部分がショートしていないか見てみてください。
20.たかさん 投稿日:2018/11/30 17:13:12
ICの向きは回路図と同じ向きです。テスターは持っているので、時間を見て確認してみます。熱しすぎて、部品こわしたかな……
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